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TOKYO ELECTRON LIMITED

CEOメッセージ

60周年を迎えて

当社は2023年11月11日に創立60周年を迎えます。1963年の創立以来、当社が半導体産業の発展に貢献しこのような成長を実現できましたのも、ひとえに皆さまのご支援のおかげでございます。心から深く感謝申し上げます。
これまで半導体事業に特化し、強いnext-generation productsの創出とともにBest Technical Serviceのご提供に努めてまいりました。すべてのステークホルダーとの信用・信頼の構築を第一に「最先端の技術と確かなサービスで、夢のある社会の発展に貢献します」という基本理念の実践を目指し、中長期的な利益の拡大と継続的な企業価値の向上に取り組んでおります。

この60年間における半導体の技術革新はめざましいものがあり、それとともに当社はベンチャースピリットをもち続けさまざまなイノベーションを起こしながら成長してまいりました。半導体はコンピュータやテレビ、さらに携帯電話へと用途が拡大していきましたが、インターネットの出現により何十億というモノがつながり、さらにモノからコトへの移行が進んでいます。ビッグデータが社会を牽引するDXの時代を迎え、もはや半導体はなくてはならない存在となり、その半導体に対する技術の要求はさらなる大容量、高速、高信頼性、低消費電力など留まるところを知りません。
足元の半導体市場では、インフレの継続や地政学リスクに伴うマクロ経済減速の懸念、メモリを中心とした半導体の在庫管理などにより調整期を迎えていますが、半導体の需要は今後徐々に回復し2024年以降には大きく成長することが期待されています。さまざまなアプリケーションの普及やデータ処理能力の向上などから世界のデータ通信量は年率26%*で増加し、10年後には現在の10倍になると予測されています。データセンター向け投資に加え、PCやスマートフォンの需要の回復、EVや自動運転の普及、生成AIの活用などに伴い半導体市場は2030年に1兆米ドルを超え、現在の2倍程度に成長することが予想されています。ロジックやDRAM、NANDなどの半導体におけるさらなる微細化や高積層化による技術の進化に伴い、当社が事業を展開する半導体製造装置市場も拡大していくことが見込まれています。

年率26%: Omdia社による2020年から2030年までの年平均成長率の予測

サステナブルな企業価値の向上を目指すTSV

当社は60周年を迎えるにあたり、昨年「半導体の技術革新に貢献する夢と活力のある会社」という新たなビジョンを掲げました。この新ビジョンにつきましては、CSV(Creating Shared Value: 共有価値の創造)の考えに基づいております。CSVとは、企業の独自の資源と専門性を活用して社会課題を解決することで、社会的・経済的価値を創出し、持続的な成長を実現するという考え方です。どのような状況でも経済活動が止まらない、強くしなやかな社会の構築に向けて、世界はデジタル化と地球環境保全に向けた脱炭素化の両立を目指していますが、そこで重要なのが半導体の技術革新です。当社は業界のリーディングカンパニーとして培った専門性を生かし、半導体の技術革新を推進することで、サステナブルな企業価値の向上を目指す当社のCSV=TSV(TEL’s Shared Value)に基づき、事業活動を展開しております。
このTSVを実践する中で、さらなる成長に向けた財務目標として、2027年3月期までに売上高3兆円以上の規模で営業利益率35%以上、ROE30%以上を中期経営計画で掲げております。このような財務目標は東京証券取引所プライム市場においても唯一無二であると認識しており、確実に達成できるよう努めてまいります。「利益は製品とサービスの価値の大きさを示す尺度」であると捉え、当社だからできる付加価値の高い世の中にない技術を創出し、1兆円を超えるワールドクラスの営業利益を目指していきます。
また、適切なバランスシート・マネジメントに努めるとともに、配当性向を50%の高い水準に設定することで株主さまへの還元を重視してまいります。

強みを生かす

当社の強みとして、①半導体の微細加工に必要な成膜、塗布・現像、エッチング、洗浄という連続した4つのキープロセスに製品をもつ世界で唯一のメーカーであること、②半導体の進化に必要なEUV露光用の塗布・現像のシェアが100%であること、③当社の製品群は各セグメントで強いポジションにあり、いずれも市場シェア1位、もしくは2位を獲得していること、④世界最大の出荷実績(約88,000台)を通じて培ったお客さまとの絶対的信頼関係のもと展開する技術サービスとマーケティング、⑤特許保有件数が約22,000件であり業界においてグローバルNo.1であることが挙げられます。これらの強みを生かし、さらに伸ばしていくために、当社では5年間で1兆円以上の研究開発投資と4,000億円以上の設備投資を計画しております。
プロダクトは生命線。将来お客さまが必要とする“オンリーワン”、“ナンバーワン”のプロダクトをタイムリーかつ継続的に創出していきます。

E-COMPASSによるネットゼロの取り組み

当社では事業活動を通して環境にフォーカスしたE-COMPASSを展開しており、主に以下の3つの観点でお客さまやパートナー企業さまと連携し、サプライチェーン全体で半導体の技術革新と環境負荷低減に取り組んでおります。

  • 半導体の高性能化と低消費電力化に貢献
  • 装置のプロセス性能と環境性能の両立
  • 事業活動全体におけるCO₂排出量の削減

長期環境目標として温室効果ガスの実質排出量をゼロにする「ネットゼロ」を設定し、スコープ1と2*¹においては2040年までに、スコープ3*²においては2050年までにそれぞれ実現できるようE-COMPASSの取り組みをさらに充実させ、加速してまいります。

スコープ1と2: 自社の事業活動における電力などのエネルギー使用による排出

スコープ3: 販売した装置の使用や廃棄、資材の購入や物流などにおける排出

企業の成長は人。社員は価値創出の源泉

これらのことを実現するのはまさに人です。「企業の成長は人。社員は価値創出の源泉」という考えのもと、社員が能力を最大限に発揮できるよう、次の5つのポイントを中心に社員のやる気を重視した経営と相応の取り組みをおこなってまいります。
また経営の柱としてダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの取り組みにも力を入れており、「3G」すなわち「Global(国籍)、Gender(性別)、Generation(世代)」における多様性の向上に努めております。
今後、社会において半導体の用途が拡大し、さらなるイノベーションの創出が期待される中、将来の技術革新をリードする学生や研究者などの人材育成が重要です。国内外の大学とのコラボレーションを含む産学官連携プログラムの推進を通じて、半導体業界における人材育成の強化にも継続的に取り組んでまいります。

やる気重視経営の5つのポイントと主な取り組み

夢と活力のある会社を目指して

半導体が実現する豊かな未来、進化し続ける半導体、それを支える製造装置市場は今後も大きな拡大が見込まれています。東京エレクトロンは業界のリーディングカンパニーとしてこれからも半導体の技術革新に、より力強く貢献していきます。創立60周年を節目とし、今後も信用・信頼を大切にしながらさらなる成長に向けて挑戦と進化を続けていきます。すべてのステークホルダーに愛され、高く信頼され、社員がやる気と能力を最大限に発揮できる、夢と活力のある会社を目指してまいります。
引き続き、皆さまのご支援を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

東京エレクトロン株式会社
代表取締役社長・CEO

河合 利樹

本メッセージは2023年9月発行の統合報告書CEOメッセージより転載しています。
長期環境目標については2023年12月に見直しをおこないました。 ネットゼロ達成目標を2040年に10年前倒し